開口

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二人がそんな事をいいながら歩いていると、前方に人影が見えた。 その人影はキョロキョロと辺りを見渡し、誰かを探している様子だった。 エデンは、またシン軍の兵士がサラを探しているのかと思い警戒を強めた。 エデン『サラ、誰かが前に居る。少し下がってろ。』 そういうとエデンはサラを自分の体で隠すように前に出た。 前方の怪しい人影はこちらに気付いた様子で、凄い勢いで一気に距離をつめてきた。 向かってくる人物は中年の男で、どうやらシン軍では無い。 だが、まだ何者か定かではない為エデンは警戒を解かない。 段々と男が近付いてくる。 男はエデンに声をかける。 男『すみません。この辺でブロンドの髪の娘を見掛けなかったですか?』 エデン『あんたは?』 エデンが怪しんだまま返答した時だった。 後ろに隠れていたサラが声を上げた。 サラ『アレックス!!』 エデン『???』 男『お嬢!』 エデンは未だによく理解出来ていない。
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