開口

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サラ『あ…エデン。この人は、私の連れだから大丈夫だよ。』 サラはエデンの背中越しに話し掛けた。 エデン『あぁ、そう…。』 そう相槌を打った後、男の方を見た。 男はエデンより頭一つ背が高く、スラッとしている。 年はある程度重ねてはいるのだろうが渋味のある雰囲気を醸し出している。 それになにより、かなりの男前である。 エデンはジーッと男を見たまま立ち尽くしていた。 自分もこんな渋い男になりたいと考えていた。 エデン『……………。』 サラ『エデン?』 エデン『………………。』 男『…………?お嬢。こちらの方は?』 男は立ち尽くしているエデンを覗き込んでいるサラに声をかけた。 サラ『おーい!エデーン!…あ、あぁ。この人はエデン。さっきアレックスと逸れた後にシン軍の兵士に見つかったの。奴らこの山全体に大勢居るみたい…。んで、捕まって連れてかれそうになってた所を助けてくれたの。』 アレックス『そうだったんですか。それでは御礼を言わないと…。それと、お嬢。お怪我は?』
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