開口

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エデン『ありがとう。サラ。…俺も早くエントールヘ戻らなきゃな。』 エデンは顔を上げて力強く言った。 その時、アレックスが何かを思い出したかのように言った。 アレックス『あ、その事なんですが、エントールへの道はシン軍が押さえてしまっているので通行不能の状態らしいです。』 エデン『え!?』 アレックス『ですから、今エントールヘ入るルートは海路のみですね。』 エデン『……ハァ~。何か色々と面倒な感じになってんな。』 そう言いながらエデンは溜息をついた。 その時だった。 サラが遠くに何かを発見した。 サラ『やばいよ。見つかったみたい。』 エデン『え?』 エデンはサラの視線の先を見た。 そこには遠くからこちらに向かってくる数名のシン兵がいた。 サラ『逃げなきゃ。とりあえずエデンも一緒に来て!』 サラがエデンの腕を引いて駆け出そうとした。 しかし、アレックスがサラを引き止めた。 アレックス『お嬢!駄目です。囲まれてしまったようです。』 サラとエデンがアレックスの視線の先を見ると、そこにもシン兵が数人向かって来ていた。
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