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エデンは驚き、周りを見渡した。
すると、30メートル程離れた場所に一人の大男が立っていた。
強い日差しにエデンの黒曜石の剣が妖しく光る。
槍の刺さったシン兵は残された力を振り絞り大男の方を見た。
シン兵『ゴボッ…。た、隊長…どう…じで…。』
口から大量の血を吐きシン兵は横に倒れた。
大男はゆっくりとした足取りで、エデンの方へと向かってくる。
エデンはその場から動かず、ギュッと剣をにぎりしめた。
大男は片手に体格に見合うだけの大きな槍を持ち、ズンズンと近づいて来た。
隊長『ちっ…。使えねーわ、相手にひざまずくは、情けねーカスが!』
大男はエデンの傍まで来ると、近くに倒れている槍が刺さり死んだシン兵を足蹴にした。
隊長『小僧!こりゃ全部テメーがやったのか?』
大男は辺りを見渡しエデンに聞いた。
エデンは大男を睨み付け答える。
エデン『だったら、どうだと言うんだ?』
すると、大男はニヤリと笑い口を開いた。
隊長『若いくせに中々やるじゃねーか。』
しかし、次の瞬間。
エデン目掛けて大きな槍が振り下ろされた。
ヒュッと風切り音がする。
(バキッ)
エデン『グァァ…。』
エデンは咄嗟に左に跳んで避けたが交わしきれず、右足首に槍を受けてしまった。
隊長『ハッハッハ!痛いか?もっと喚け。こんな使えねーカスばっかりだが任務を遂行するには人手が要るんだ!これじゃ、俺がわざわざ動かないといけねーじゃねーか!』
大男は倒れ込み右足を押さえ顔を歪めているエデンを蹴り飛ばす。
エデン『グッ…。』
エデンはあまりの痛さで意識が飛びそうになった。
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