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アレックス『それより、少し困った事になった…。』
エデン『どうかしたんですか?』
エデンは表情の優れないアレックスに聞いた。
アレックス『とにかく、まずはお嬢の所へ行きましょう。そこで詳しいことを話します。』
アレックスはそう言うと林の方へと歩き出した。
エデンも黙ってその後を追った。
草木を掻き分けしばらく歩くと大きな木が立っていた。
その木の根の一部が大きくせりあがっており壁の様になっていた。
アレックスが声をあげる。
アレックス『お嬢。今戻りました。』
すると、壁の如く大きな木の根の端からサラが顔を出した。
サラ『良かった…。二人とも無事だったのね……ってエデン!大丈夫!?』
サラは心配そうにエデンの側まで来ると顔の傷に触れた。
その行為に照れてしまったエデンはサラの心配そうな視線を避けるように下を向いて答えた。
エデン『だ、だ、大丈夫だから。』
サラ『ごめんね。あたし達のせいで…。』
サラは今にも泣き出しそうな声で呟いた。
エデン『気にすんなって。困ってんのを助けるのは当然なんだし。』
エデンはポンとサラの頭に手を置いて言った。
そして、アレックスの方を向き口を開く。
エデン『アレックスさん。さっき言ってた事を話してもらえますか?』
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