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グラビット『なら、何故、何故山道が奇襲の策になりえるんだ?』
グラビットがお手上げだといった感じで両手を上げた。
トリーン『相手の心理を逆手にとるのよ。つまり、今回の作戦はこうよ。まず、――――――』
グラビット『成る程…。流石だな。』
グラビットは感心したようにため息を付く。
トリーン『それじゃ、頼んだわよ。』
トリーンは椅子から立ち上がると一度背伸びをした。
トリーン『フア~ァ。ここに来るまで寝る間も惜しんで行軍したから私も眠いわ。……て事でおやすみなさい。』
そう言うとトリーンは幕舎から出て行った。
グラビットも流石に眠気に襲われた為、自分のテントに戻ることにした。
そして、幕舎を出る前にジャックに声をかけた。
グラビット『ジャック。私はそろそろ戻るぞ。お前も戻って休め。』
グラビットの言葉にハッと顔を上げジャックは呟いた。
ジャック『…眠くない…あと三日…起きていれる…。グラビット…おやすみ…。』
グラビット『そ、そうか。じゃあ、先に失礼する。』
グラビットは最後に幕舎の出口付近で気持ち良さそうに寝ている男の頭を叩いた。
『バシッ!』
『ドテッ。』
男は椅子から転げ落ちた。
シープラス『ほぇ。朝か…?』
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