152人が本棚に入れています
本棚に追加
兵『敵襲~!!』
東門付近では兵達が慌てながら動き回っていた。
昼過ぎまで何の動きも見せなかったシン軍が遂にグラスに攻撃を仕掛けて来た。
ゼフ『山から攻めて来たか…。一体奴らは何を考えている…。』
ゼフはわざわざ不利になる山から攻めてくるシン軍が不思議でならなかった。
しかし、一方的に攻められる訳にはいかないので部下に山への射撃を命じた。
カメル『よし!将軍から命が下った。山を警戒中の全軍に伝えろ!全兵にて矢で応戦、ありったけの矢を撃ち込め!』
カメルは情報部隊として自らの隊の兵へ指示を出す。
しかし、その時だった。
東門の城壁を見張っていた兵が叫んだ。
兵『東より敵軍!その数…およそ一万!』
東門の真下に居たカメルはその声に驚き、急いで城壁へと駆け登った。
カメルが見渡すとシン軍が東門に向けて一気に駆けて来ていた。
カメル『クソッ!山は囮か!』
カメルは城壁をガツンと叩き叫んだ。
そして、後ろに控える兵にゼフへ報告をするよう指示を出すと、弓を構えた。
カメル『東門の全員に告ぐ!ギリギリまで敵を引き付けろ!私の合図で一気に矢を放て!』
カメルの怒号で東門にいる兵は一斉に弓を構えた。
最初のコメントを投稿しよう!