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兵『将軍。東門にシン軍が攻め寄せて来ました!』
ゼフは視線をクロック山の方から兵の方へ視線を移した。
ゼフ『三方より攻め来たか…。それで、どのくらいの兵力だ?』
兵『約一万程の軍勢かと…。』
ゼフ『チッ。両方の山から攻撃を仕掛け、そちらに兵を向けさせておいて本命は正面からの正攻法か…。』
ゼフは相手がトリーン率いるシン軍だということで普段より慎重になっていた。
まさかの、山からの攻撃にゼフの頭は更に混乱を生んだ。
対抗するために、こちら側も山道へ討って出るかとも考えたが誘い出すための罠かもしれない…。
そんな事を考えていた矢先に次は東門の報せ。
ゼフは拳を地面にたたき付け悔しがった。
そして、しばらく考え込み言った。
ゼフ『カメルに伝えろ!主に弓矢にて応戦しろ。もし、相手が崩せたとしても決して討って出るなと。私もしばらくしたら東門へと向かう。それまでは耐えてくれ。』
兵『はっ。それでは将軍もお気を付けて…。』
兵はゼフに頭を下げると、矢に当たらないよう低い姿勢で東門へと戻って行った。
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