グラス近郊の戦い

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伝令兵『大変です!カメル隊長が敵の将を討ったらしく、そのまま敵を殲滅せんと東門より討って出ました!』 ゼフ『何だと!?』 ゼフは辺りに響き渡る大声で怒鳴った。 ゼフ『俺の伝言は伝えなかったのか?』 伝令兵『はい…。自分が東門に着いた時にはもう出撃した後で…。申し訳ありません…。自分がもう少し早く着いていれば…。』 伝令兵はガックリと肩を落とし頭を下げた。 すると、ゼフはしばらく険しい表情で考えていたが、何か意を決したかのように口を開いた。 ゼフ『到着した時にはカメル達は既に出て行った後だったのだろう?お前が責任を感じる事は無い…。それよりも今はカメル達を連れ戻すのが先決だ。』 ゼフがそう言った時に一人の兵が怪訝そうな表情で口を開いた。 兵『お言葉ですが将軍。カメル隊長はシン軍の将を討ち取ったのでしょう?ならば残兵に追い討ちをかけるのが必定かと思うのですが…。』
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