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すると、ゼフは首を振りながら答えた。
ゼフ『違うんだ…。確かに三日前までならば、お前の言う通り追撃するべき状況だっただろう。だがな、昨日シン軍に援軍に来たトリーンという女は我々のような力が強いだけの者とは頭の出来が違うのだ…。おそらく今回の事も我々を城壁の外におびき寄せ、それを叩く策だろう。』
先程ゼフに意見を言った兵も、周りに居た他の兵達もトリーンの名前ぐらいは聞いていたので『成る程…。』と、納得した。
更にゼフは言葉を続けた。
ゼフ『とにかく、手遅れになる前にカメル達を連れ戻す!各隊より選りすぐりの精兵を百名召集しろ!五分後に東門より出撃だ!』
兵『はっ!』
周りに居た兵達は一斉にグラス山やクロック山の守備にあたっている部隊の元へと駆けて行った。
ゼフもその様子を見届けると急ぎ足で馬屋へ向かった。
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