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カメル『あいつはシープラス…。死んだ…はずじゃ…。』
そんな消え入る様なか細い声で呟いたカメルの言葉が聞こえたかのようにシープラスが語りだした。
シープラス『死んでないよ~ん。軍の後方から見てたけどお兄さん弓の腕前中々だね~。でも、あの人は影武者。本物はあれぐらいで死んだりはしないよ~。大怪我はするかもだけどね~。』
少しふざけた感じで話すシープラスを睨み付けながらトリーンが声を荒げる。
トリーン『あなたはいつもそうやってふざけるからグラビット将軍に怒鳴られるんです!』
その様子を見ていたジャックは声を上げずに笑っている。
カメルはこの状況を打破するのは厳しいと見て覚悟を決めていた。
カメル(こうなってしまっては助かる見込みはないな…。だけど、死ぬなら死ぬで奴らに一矢報いてやる!)
カメルは左手に握った弓をゆっくりと構え、矢を番えた。
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