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兵『カメル隊長!早くっ!早く退却しましょう!』
カメルの傍の兵が叫ぶが、カメルは手綱を握る手を震わせ、遠い目をしていた。
シン軍の三将は一カ所に集まり、戦局を眺めながら言葉を交わしていた。
シープラス『なぁ、もう、あちらさんは戦意を無くしてるんだし~何も殺さなくてもいいんじゃないか~?』
トリーン『何を甘いことを…。シュバイツ様に逆らうとどうなるか、はっきり分からせてやらなきゃいけないのよ!』
ジャック『クク…トリーン……シュバイツ様……信者……。』
シープラス『そりゃ、これは戦争だから人が死ぬことも仕方ないかもだけど~。降伏してくる人まで殺したりしてたら~後々反乱起きたりして~収まるもんも収まらないんじゃ~?』
トリーンはシープラスの言葉に一瞬険しい表情をしたが、すぐに前を向き強く言い放った。
トリーン『フン。反乱なんて、力で踏み潰せばいいのよ。反乱に参加した者は皆殺しにすれば二度と誰も逆らわなくなるわよ。』
シープラス(ん~…違うんだよな…それとも、俺が甘いのかな~…。)
そう思いながらシープラスは悲しそうな表情で戦場を見渡した。
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