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カメル達は完全に周りを包囲されていた。
今の今まで諦めずに退却しようと頑張っていた兵達もさすがに心が折れ、足を止めてしまった。
次第にシン軍が包囲を狭めながら進んでくる。
カメルは馬上で目を閉じ、自分の最期を悟った。
『下がれぃ!!命惜しくば下がれ!!』
カメル『!?』
カメルは聞き慣れた声が聞こえた気がした。
いよいよ自分もおかしくなったかと思い目を開け辺りを見回した。
よく見るとグラス方面を塞いでいたシン兵達がポンポン宙を舞っている。
その一帯にいたシン軍は物の見事に蹴散らされた。
割れたシン軍の間からは、セイツで最も頼りになる男が現れた。
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