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ゼフの直ぐ近くで戦っていたカメルもジャックの存在に気付く。
カメル『将軍!あいつはおそらく十二将騎士団の一人です!』
ゼフ『あぁ、そうだろうなっ!あいつだけ何だか異様な殺気を出してるからな!』
ゼフは赤子の手を捻るかの如くシンの兵達を次々と仕留めていく。
カメル『あいつは僕が仕留めます!!』
カメルはそう叫ぶと近づいてくるジャックに向けて弓を構えた。
しかし、ゼフがそれを制す。
ゼフ『カメルッ!お前は責任持ってこの退却を続けろ!あいつは俺が食い止める!』
カメル『わ、分かりました!』
ゼフはカメルに撤退の指揮を任せるとそのままジャックに向かって馬を飛ばした。
ゼフとジャックの距離が縮まる。
ジャックは馬を止め、右腕を挙げ大きくダボついた袖をゼフへ向けた。
その瞬間、ジャックの袖から何かが飛び出しゼフの槍に巻き付いた。
ゼフ『ほぅ。鎖鎌か…。』
ゼフは少し驚いた表情をしたが、直ぐにニヤリと笑い手に力を込めた。
ゼフ『武器を搦め捕ろうというのだろうが、果たしてお前と俺とで力比べをしたらどちらが勝つかな?』
ジャック『クク……さぁね……。』
ゼフ『それじゃあ遠慮なくっ!』
ゼフは思いきり槍を自分の方へ引き寄せた。
ジャック『…僕も…遠慮なく…』
ジャックが呟くと同時に、鎖がジャックの手元からプツンと切れた。
思いきり引っ張っていた為、ゼフはバランスを崩してしまった。
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