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ゆっくりと城門が音を立てながら開いていく。
カメルは右手を挙げて城内へ戻るように指示を出した。
そして、門が半分ほど開いた時だった。
兵『北と南に敵軍!!』
カメル『な…に?』
カメルが左右を見ると何処から現れたのかシンの一軍が騎馬兵を先頭に突っ込んで来ていた。
カメルは直ぐに軍を守備の陣形になるように指示をだし、更に城壁の兵達に弓での援護を要請した。
しかし、思っていたよりシン軍は速かった。
あっという間に目の前に迫って来た。
カメル『何としても此処で食い止めろ!!城内へは絶対に入れるんじゃないぞ!』
最後の力を振り絞ってカメルが叫ぶが無情にもセイツ兵達はシン軍になぶり殺されていく。
一方、城壁の上の兵達は弓で援護しようとしたのだが、現れたシン軍の先制の弓矢攻撃に晒されていた。
その中で一人の兵が叫ぶ。
『何をしてる!早く城門を閉じろ!』
しかし、別の兵が答える。
『バカヤロー!外じゃあ味方がやられてんだ!早く城門を開けて味方を引き入れろ!』
そんな中、一人が城外の様子を伺う。
カメル達は成す術も無く次々とやられていった。
カメルも必死になり、シン兵と戦っていた。
カメル『がぁぁっ!!』
次々と襲い来るシン兵をボロボロになりながら食い止める。
遂には剣は根本から折れてしまった。
それでもカメルは近くに落ちていた槍を拾い、城門の前に仁王立ちしていた。
カメルの左を騎馬兵が通り抜けようとする。
カメルは素早く槍を突き騎兵を倒す。
更にもう三騎が突っ込んでくる。
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