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命を賭けてまでグラスを守りたいと、幼き頃よりセイツを護れる兵になろうと精進してきた。
しかし、いざ自分の命が消えるのだろうと思ったら多少の恐怖感が襲ってきた。
段々近付いてくる騎兵の蹄の音。
カメルはもう逃げることも戦うことも出来ない。
カメル(終わった…か…。)
カメルがそう思った刹那、あれほど騒がしかった戦場の周りの喧騒が聞こえなくなった。
カメルは自分が死んだんだと思い、ゆっくりと目を開けた。
カメル『え?』
カメルの視界に写ったのは不思議な光景だった。
純白のマントを風に靡かせながら二人の騎兵の首を掴み持ち上げる甲冑の男。
そして、敵のシン軍の兵達は揃いも揃って恐れた表情を浮かべている。
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