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カメルの前からタイガが走り去ったと同時にカメルの体がひょいと宙に浮いた。
カメルが何事かと振り向くと、かなりの巨体の男がカメルを抱えていた。
男はカメルを軽々と抱えたまま門の内側へと避難させた。
カメルは門の内側へ入ってようやく事態が把握できた。
そこには大勢の兵が待機していた。
カメル『エントールの援軍…。申し訳ない…。』
カメルは自分を運んでくれている男に礼を述べた。
すると、男は愛嬌のある笑顔で見せ口を開いた。
男『気にしなくていいよ~。後は~僕達に任せ『ゲン!さっさと行かんか!!』…………。』
男が言い終わる前に城壁の上のジュリアスが叫ぶ。
するとゲンは慌てた様子で周りの兵達に突撃命令を下す。
その時、カメルは城外に出ようとするゲンに向かって叫んだ。
カメル『ここから数百メートル先に我々の将軍が…私の叔父が一人で戦っています!どうか…どうか助けてください!』
カメルの声を聞いたゲンは城外に一度顔を向け遠くを見つめるとカメルの方へ向き直り、力強く頷いた。
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