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戦場を縦横無尽に駆け回るタイガにシンの兵達は徐々に戦意を失いつつあった。
タイガ『オラ、どうした?もう終わりか?』
タイガは立ち止まり周りのシン兵を恫喝する。
シン兵は誰ひとり動く事が出来ずに固まってしまっていた。
その時、動かないシン兵達の間を掻き分けて3人の男が現れた。
その出で立ちは他の兵達とは異なり、どの男も異様な殺気を発していた。
男『貴様等!それでもシン王直属の近衛部隊かぁ!』
一人の男が周りの兵達に怒鳴る。
兵『申し訳ありません、隊長…。』
兵達が口々に叫ぶ。
その様子を見ていたタイガは嬉しそうに手首を回しながら口を開く。
タイガ『おぅ!ちったぁ骨のある奴が出て来たか!』
隊長『四天王のタイガ。エントール随一の悪童か。その強さは万人の兵に値する…。兵達に恐れが蔓延してしまっている。』
タイガ『あぁ?ゴチャゴチャ言わずにさっさと殺り合おうぜ。』
隊長『悪いが真っ向からぶつかったりはしない!今だ!』
隊長が声をあげると、残りの二人の隊長が弓を構え至近距離からタイガに矢を放った。
しかし、タイガは動じない。
飛んでくる矢に拳を打ち込みたたき落としてしまった。
隊長『なっ…!?』
更に一瞬で隊長の懐に潜り込み、
タイガ『肋骨が折れるだけじゃ済まねーぞ。』
隊長『しまっ…』
タイガが拳を横っ腹に打ち込む。
隊長の体はくの字に曲がり吹き飛んだ。
そして、そのままシン兵達の集団に突っ込んでしまった。
吹き飛ばされた隊長は口から大量の血を吐き、既に絶命していた。
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