グラス近郊の戦い

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二人が言い争う中、ゲンはひたすらセイツ軍の食事を楽しんでいた。 タイガ『チッ!おいゲン!お前何で奴ら逃がした!?ガンプさん殺ったのは奴らの内の誰かだろうが!』 タイガが当たり散らすかの様に叫ぶ。 しかし、ゲンは何も答えずに黙々と食事を続けている。 タイガ『オラ!聞いてんのかよ!』 食事中は誰の声も耳に入らないというゲンの特徴を解っていながらもタイガは苛立っていた。 ジュリアス『やめんか。タイガ…お前がガンプの事を思ってくれているのはありがたい。だが、今日のゲンは私怨を抑えて立派に軍を率いる者としての行動をした。それは私情を挟み好き勝手に暴れる事よりずっと難しい事だ。』 タイガはまだ何か言いたそうだったがフンッと一つ鼻息を鳴らし押し黙った。
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