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吹き飛ばされてしまい倒れ込んでしまったザクトとライル。
後ろからは騎馬隊が隊列を整え迫って来た。
エデンは必死に立ち上がりザクトとライルの方へ向き直った。
ドスッ。ドスッ。
起き上がれずにいるザクトとライルの体に騎馬隊は容赦なく槍を突き立てた。
更にとどめとばかりに他の騎馬兵も槍を付く。
まるで狩りを楽しんでいるかの様に見えたその光景をエデンの目は捉えた。
ザクトとライルの身体はあっという間に紅く染まった。
エデン『う、うぁぁぁ!』
エデンは我を忘れ叫びながら騎馬隊目掛けて駆け出した。
ダッダッダッ、
エデン『うがぁっ!』
エデンは一番手前にいた兵に飛び掛かり馬から引きずり落とした。
主を失った馬が驚き、そしていなないた。
エデンは引きずり落とした兵の首に剣を横一文字にあて思いきり斬り裂いた。
鮮血がエデンの顔を濡らし、その表情は赤鬼に見えた。
だが次の瞬間エデンの背中に激痛が走った。
更に、それと同じ痛みが右肩、左腕を襲う。
エデンは他の騎兵に槍を突き立てられていた。
エデン『ガフッ。』
エデンは口から血を吐き、前のめりに倒れた。
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