絶望の淵から…

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エデン『隊長…。』 エデンは横たわるガンプの亡きがらを前に膝を付きしゃがみ込んだ。 ガンプは泥まみれになり、甲冑の一部は欠け、ボロボロな状態であった。 しかし、その姿は仰向けに寝かされ胸の所で手を組まされ、まるで棺に入れるときのような姿であった。 一体誰がこのような事をしたのか。 エデンが呆然としている所へベイルが近づいてきた。 ベイル『この人が…。何と言えばいいか…。』 ベイルはそう呟くと、そっとエデンの肩に手を置いた。 ベイル『…だが、この人は武人としての礼を尽くされておるな。』 エデン『…………。』 エデンはベイルの言葉に反応することは無かった。
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