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ベイルは老体に鞭を打ち、エデンを必死で家へと運ぶ。
ベイルの家はラグノーマ平原の南にあるトライス渓谷の険しい山道沿いにポツンと建てられていた。
エデンをベッドへ寝かせると急いで傷の治療を行った。
ちゃんとした医者に見せてやりたかったが、いかんせん自分の住む場所は辺境の地。
ベイルは若い頃に軍人だった。
その時に学んだ応急処置の知識を必死で思い出した。
二時間かけて何とか治療を終えた。
エデンはその夜、傷口が熱を持ち高熱を出した。
ベイルは夜通し看病した。
十年前に死んだ息子とエデンの姿をダブらせて見ていた。
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