邂逅

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エデン『こんなに大量な武器、どうしたんですか?』 エデンは目を丸くしたままベイルに聞いた。 ベイル『ハハハ…。全部拾いもんじゃ。戦の終わった戦場に落ちとるもんを集めて此処に溜め込んでおる。』 エデンは自分を助けてくれた時に、ベイルが両手に抱えきれないほどの武器を持っていた姿を思い出した。 エデン『だから、あの時も…。』 ベイル『そうじゃ。だが、今回はお主を運ぶために持って帰らなかったがの。』 エデン『でも、何でこんなに武器を集めているんですか?』 ベイル『実はわしはずっと刀鍛冶屋をやっとってな。』 エデン『息子さんに継がせたかった稼業って鍛冶屋だったんですね。』 ベイル『そうじゃ。だから、こうやって落ちてる武器を拾って来て一度炉に入れ、もう一度鍛え直し新しい武器にしておる。とは言っても今は武器じゃなく鉄製品しか造っておらんがな。』 エデン『なるほど…。戦場で拾ってくれば材料代はタダですね。でも、何故今は武器を創らないんですか?』
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