邂逅

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ベイル『どうじゃ?斬りやすかったじゃろ?』 ベイルはニヤリと笑いながらエデンに聞いた。 エデン『左手で斬ったのに、勝手悪さが全くありませんでした。でも、何故俺が左利きだと思ったんですか?』 ベイル『それはのぅ、最初に両手で棒を斬ってもらったじゃろ?その時の切り口の断面を見たら僅かじゃが左からの力が最初に棒に伝わっておったんじゃ。両手で剣を右上から左下に振り下ろした時に、左の力が切り口に出るということはエデンは左の筋力が右に比べて強いということになるんじゃよ。』 エデン『……よく解りません…。』 ベイル『まぁ、難しい話は置いておこう。とにかく、お主は左腕の方が筋力が強くて、剣を持つのも左が良いという事じゃ。』 エデンも小難しい話は苦手だったので、考えないことにした。 ベイル『実はのぅ、エデン。お主に剣を打ってやろうと思っておる。ついでに、ちょっとそこの木箱を開けてみろ。』 ベイルは先程持ってきた木箱を指差した。 エデンは言われた通りに木箱開けた。 すると、そこには一振りの綺麗な剣が鞘に納まり入っていた。 エデンがその剣を取り出し、鞘から抜く。 鞘から抜かれ表れたその刀身は妖しく黒く光っていた。
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