邂逅

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エデン『わかりました。今日はもう遅いので明日の朝、出掛けてみます。』 エデンは額の汗を拭いながら答えた。 次の日… エデン『それじゃあ行ってきます。』 エデンは朝の内に身支度を済ませベイルの家を出た。 その日は空は気持ち良く晴れ渡り、清々しい朝だった。 エデンは険しい山道をゆっくりと降っていく。 時折、足を滑らしそうになるが慎重に周りの木につかまりながら歩を進める。 しばらく進むと少し開けた山道へと出た。 周りは沢山の草木が溢れ、時々吹く柔らかい風に道の脇の花は揺れ、小鳥の歌う声が賑やかである。 エデンは少し歩いて立ち止まり、ひと伸びした。 エデン(平和だ…。ここは戦争の影響を受けていない数少ない場所なんだろうな…。なんだかソフィアの裏山を思い出すな。) エデンはシンの進攻に遇う前によく遊んでいた裏山を思い出していた。 エデン(そういえば、いつも近所の悪ガキ達で集まって戦争ごっこしていたな…。レヴィンの奴、毎回俺の後ろに隠れてたっけ…。あいつ、無事に逃げ切れたかな…。) エデンはラグノーマの山道の景色を見ながら再び歩きだした。
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