いつかきっと…(結審~確定)

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結審公判の後、初めて届いた手紙は現実的で私を傷付けた。 でもその頃には、それを跳ね返す程の強さが私の中で芽生えていた。 〔清愛へ。 昨日はありがとう。 聞いてもらった通り 《懲役1年8ヶ月》でした。 満期は平成19年3月頃、仮釈もらえたら平成18年9月~12月頃出所となります。 拘置所での手紙、面会が出来る最後の日が、8月19日(金)です。 清愛はもう心の中では俺の妻と言う事だったら、1つ俺の意見を書いておきます。 清愛がよく言う《義理人情》の件ですが。 それは他人同士の場合に使う事だと思います。 旦那さんに使う言葉ではないと思います。 借金の事で負い目を感じているのなら、離婚出来ないでしょ? 今の世の(義理人情)ってのは、やくざの世界でもあと少しになってるんじゃないでしょうか? 夫婦で築いて来た財産は、離婚の時は半分づつ。借金も半分づつですよ。 清愛が働いて全部返さなくてもいいやん。 義理や人情を考えるよりも、これからの生活を考えたほうがいいよ。 夫婦が夫婦らしくない方がよっぽど子供達に悪影響です。 清愛が離婚して1人になっても、子供達の前で笑っていた方が幸せなのだと、子供達なりにわかるはずです。(千里ちゃんの意見しかわかりませんが。) 1日も早く結果を出してあげないと子供達が可哀相です。 旦那さんが朝になるたび知らん顔するんやったら、毎晩話し合ったらいいやん。 離婚するのが恐いなら仕方ありません。 俺もある意味昨日ふっきれたから色々手紙に書いています。 うまく離婚して再婚して幸せになるのは不可能です。 何かは犠牲になります。 俺が刑務所に入っている間に、この事をよく考えておいて下さい。
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