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今日もこの国の城はうるさいようです。その日も、城では殿を捜す家来達の声が響いていました…。
「殿ーっ!!どこに行ったのですか!?」
「執務が残ってますよ!?」
「影武者や忍の道を使わないでください!!」
家来達の声に対して返事はなく、どんどん家来達の中で殿に対する憎悪や殺意が増えていきます。まぁ、毎回毎回殿の執務をさせられれば、そうななるだろう…。そんな中、殿を捜していない1人がぽつりと呟きました。
「殿も馬鹿だよなぁ…。」
その声は誰にも届く事はなく、澄みきった青い空へと消えたのだった…。この騒動が起こる2時間前には殿はちゃんとこの城にいたのです、一応は…。
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