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「これが青嵐学園の校舎だ」
と、御堂が言った建物は、『建っている』というよりも『聳えて』いる。
貴族的な雰囲気を周囲に振り撒くロマネスク調の建造物。
幾つあるのか分からない窓の内には、美しいステンドグラスなども見える。
一見どこぞの高級ホテルだ。
一瞬思誓は御堂の言葉を信じなかったが、どうやら本当にこれが校舎らしい。
この建物、門からも見えていたな。校舎は見えていたのか。『校舎らしいもの』があの場所から見えなかっただけで。
その校舎らしくない校舎から随分と離れた場所に、これまたヨーロッパの豪奢な屋敷を思わせる幾らか小さな建物(この校舎を先に見てしまったのでそう見えるだけで、実際はかなり大きい)が、集合団地のように並んでいる。
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