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 するとあれが――。  「あれが学生寮です」  (やっぱり)  「……俺凄く場違いな所にいる気がする……」  車内で学園のトップに囲まれ、思誓は放心したようにつぶやいた。  その言葉を聞いた御堂は、鋭い目を細め吹き出した。  「浪川、お前面白いな」  「は?」  予想外の御堂の言葉に、思誓は思わず彼に挑発的な一言を――、いや一文字を返してしまった。  しかし御堂自身、気にしなかった様子だ。  「場違いなんかじゃねえよ。現にお前はこの荊城学園なんて呼ばれる超難関校に入学したんだ。そうだろ?」  「そうですね。僕もそう思います。会長、珍しく優しいですね」
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