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「……冗談が好きなんですね、高坂さん……」
思誓は全くの無表情で言った。
「おいおい、俺がそんな人間に見える? 真面目極まりないよ、俺」
『見える?』って……。
俺とアンタ逢って何秒? と思ったが、この高坂終とやらは関わったら面倒だ――と直感で感じ、そのツッコミは入れない事にした。
「だってさあ、ほら。他のクラスからも君見に来てるよ」
高坂が廊下の方に振り向いたので、思誓も同じようにそちらを向くと。
同じ格好をした男共の群れが出来、その一つ一つがわさわさと蠢いていた。
「…………」
あまりの恐ろしげな光景に思誓は声を失った。
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