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   俺が今日から通う事になってしまった学校は、いわゆる『私立男子高校』らしい。  勝手に離婚して、勝手に転校させられて、勝手に寮生活を強いられて……。  俺は重い足取りで、今日から通う『私立青嵐学園』の門へ向かった。  格好は私服。  肩から提げた革の鞄。  これからの生活に希望もやる気もありはしない。  重々しく、ヤケに馬鹿高い門の前に着くと、俺は足を止めた。  門越しに見えた『私立青嵐学園』は。  咲き乱れる花々。  羽根の生えた子供の装飾が施された、水を吹き出し続けるデカイ噴水。  その二つに似合わない、まるで温かみの感じられないアスファルト。  「……校舎はどこだ」  呆然と立ち竦んでいたら、不意にその馬鹿高い門が耳障りな音と共にゆっくりと内側に開いていく。  すると、門の内側に二人の人影が見えた。  『ようこそ。青嵐学園へ』  それがすべての始まりだった。
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