2910人が本棚に入れています
本棚に追加
嗚呼、ヤバいかも。兄ちゃんの冷たい言葉なんて何度も聞いてきたっていうのに、何だか今の、本当に傷付いた。
「会長、少し酷いんじゃないですか?」
これまで黙っていた江藤先輩が、丸まった俺の背中に優しく手を置きながらそう言った。兄ちゃんを責めるようでもない、優しい口調。
「いえ、良いんです、江藤先輩……」
そんな江藤先輩の声に返答する事もなく兄ちゃんは椅子に座る。
「お前まだ落ち込んでんのか。相も変わらず単純な奴だな」
でも、俺に対してはそう言った。何か引っ掛かるところがあるけど少し罪悪感を感じたらしい。
最初のコメントを投稿しよう!