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「ああ、はい。親に無理矢理入れられちゃって……。知ってるのは『私立男子高校』って事くらい……」
「はあ、面白い奴だな」
何が? と内心思う思誓だが、一番最初に抱いた疑問について問うてみる事にした。
「そういえば、何か見渡しても校舎らしきものが見えないんですが……」
「校舎?」
「ああ、今から案内させて頂きます」
江藤は、また微笑んだ。
「さ、乗れ」
乗る?
一体何に――。
そう問おうとした時、思誓の目に映ったものは……。
威風堂々と構える黒いボディの高級外車。
「乗れって、これに!?」
「他に何か乗れそうなものが浪川の目には見えるのか?」
何故学校敷地内に外車!? と心の内だけで盛大なツッコミをいれた思誓だった。
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