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「そう……」
残念なような、内心ほっとしたような気持ちだ。
「言づて? 俺が伝えておこうか」
「い、いい!」
『抱きついたり酷い事言ったりしてゴメンと伝えてくれ』などと言える訳がない。それに誰かを媒介したのでは何とも説得力がなく気分も晴れない。
それにしても、何故彼等はこれほど自分に親切にしてくれるのだろうか? 自分の事をまだ知らなくとも、転校してきたばかりの人物と友情など築かなくとも良い気がする。無論、それが無意味だと思う訳ではないが。
見返りを期待しているのだろうか? ギブアンドテイク、相互扶助? そんなものを勝手に押し付けられたくない。それとも何だ、無償の善意? ふん。馬鹿ばかしい、そんなものがこの世にある筈がない。
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