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12月24日。
今、人間であり続けようとする者達と人間であることを拒絶した者達との最後の戦いが始まろうとしている。
その戦いは単なる対極を為す立ち位置にいる者同士の戦いではない。
そこにはそれぞれが背負う想い、信念、過去、運命があり、それが幾重にも絡み合っている。
彼らの背負うものが異なれば、求めるものも異なるだろう。
だが、求めるものの形こそ違っても、彼らにとってかけがえのないものであるという意味では本質は同じものといえる。
それは何か。
居場所。
自分の存在が証明出来る唯一の場所。
それこそが理想郷。
理想郷をめぐる『人間』達の戦いの果てに待つものは何か。
彼らの目にはユートピア・タワーが不気味に写っていた。
第 15 終 念
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