闇と光の軌跡

双子

テオとレイは書斎にいる。
ここには図書館のようにたくさんの本があった。
今、二人はとてもやさしい夫婦の元に引き取られている。
家は立派で、二人が望めば何でも買い与えてくれるだろう。
そんな夫婦に引き取られ、二人はこれといって不満はなかった。
しかし、一つだけ気に入らないことがあった。
二人にとって、この世界で分類されるのは、『テオとレイ』。そして『その他』。

それだけのハズだったのに。

この夫婦の元に来てから自分達の世界が侵されそうな気がしていた。