第5話
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グラスの中で氷が涼しげな音を立てる。 店内にはどこかで聞いたクラシックが流れ、耳の奥で蝉の声がする。身体は充分に冷えているはずなのに汗が背中を伝う。 「俺、お前のこと…好き…なんだ…」 「たい…ご…?」 何を言ってるの?とばかりに理乃が首を傾げて目を見開いた。 「引かないでくれよ!?」
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