第2話

3/4
前へ
/204ページ
次へ
あちこち動き回っていた瞳が俺の捉え、ぷっくりとした唇から文句が零れる。   目には殺気が軽く籠もっていて、20歳を過ぎた女の子なのに化粧もオシャレもしない彼女のこめかみから汗が流れ落ちる。 今だって、500円くらいのTシャツに高校の体育の時に使っていたハーフパンツ、ビーチサンダルで、   俺を男だと意識してません!   と宣言されている様なものだと思う。     まぁ、それは置いておいて、理乃の仰る事はもっともなのだが、俺はそのチョロチョロ動き回るのを止めれば少しはマシなんじゃないかと思うが、あえて黙っておく。   理乃が怖いから   とか言うのではない。絶対。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加