第九章【長い夜】

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チッチッチッ 私がプレゼントした時計が間を持たせている様だった 「まったく…」 ため息を漏らしがらのセリフとは裏腹に慶太さんの顔は笑顔だった よかった…慶太さんの笑い顔がみれた 嬉しくて私はそばまで歩いて行った 一瞬、慶太さんの顔が歪んだ ポタ…ポタ…ポタ… 慶太さんの口から赤いものが滴り落ちていた ベットに倒れそうになりそうな慶太さんを 急いで私は抱え、抱きしめた ナースコールをしなきゃとボタンに手をかけようとした私の手を、慶太さんは制止させた 「な、夏。。。美。。。あのさ…あのな」 辛いはずなのに慶太さんは笑ってる 私は必死に慶太さんの声を聞こうと耳を近づける 「ごめんな…あっ…ありがとう…本当にあえて嬉しかった、いつか出会う、幸せにしてくれる奴に、よ…よろし…よろしくな」 そういうと呼吸が止まった ナースコールを押しながら 頭は真っ白になった すぐに来たナースのおねーさんに慶太さんをあずけ そばで見ていた ねぇ慶太さん? 目をさまして 私はふるえながら静かに祈った 慶太さん。。。 慶太さん… 「けいた!!けいた!!!」
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