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―兄&父サイド―
る「さて、久しぶりにあいつらの部屋でも掃除してやるか」
あ「お、珍しいな~」
る「そんなことね~よ」
あ「そやな♪小さい頃はいっつもあいつらの面倒ばっかみて、自分のことなんて忘れとったもんな」
優しく笑う父さん。かなり久しぶりにみた。
あ「おかげで彼女もまだできてないしな~(ため息)」
ムカッ
る「父さんが俺をはやくうみすぎなんだ!12歳で産ませるなよ💢」
あ「そういわれたってな~(苦笑)できたもんわできたんやし、それに」
る「それに?」
あ「みたかったんよ。生きて欲しかったんよ、お前に」
………ッブワ!
る「さ、寒いこというなよ!!」
逃げる俺にそのまま話を続ける父さん。今日は珍しく大人っぽい。(いや、一応、大人だけどさ)
あ「最初は俺の親にもあいつの親にも反対されたねん。俺やって馬鹿やない。理由もわかってた。せやけどだからって、お前の命、なんで壊さなあかんねんって、俺らに殺す権利なんかないって思ってた…」
る「……」
今日本当によく喋る…。
あ「あいつとも相談した。何度も何度も。そんで、最後にゃ絶対に生んでやるんやってなって」
なんか、泣きそうな顔。悲しいわけでも嬉しいわけでもなく、ただ、泣きそうな………。
あ「んでお前が無事に産まれて、初めて赤ちゃんだいた。スッゴ小さくてな、何度も落としかけたねん☆」
る「ひど…」
あ「けど、あんときはマジ泣きしたわ。産まれてきてくれてありがとうって。よく頑張ったなって」
ぁあ、なんでこんな話をしだしたのかわかった。
あ「明日、入学式いってもええか?」
真面目に聞いてきたから。
る「母さんと一緒だったらいいよ」
って言ってやった。
あ「そりゃ難しいわ~」
る「頑張ってきなよ♪」
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