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ちょっと待て。
俺は十五年生きてきた。一ヶ月前に、晴れて高校にも入学できた。
なのに。
なぜ空から美少女が降ってこなくて、助けた猫は次の日幼女に変わってなくて俺の顔で爪を研いでいるんだ?
死のう。
屋上は中々風が強い。
落ちる為には柵を越えなければいけないが、心の軽い今の俺ならボーっとしてるだけで風に乗れそうだ。
学校で死ぬんだから、マスコミやばいだろうな。
自殺王子とか言われちゃったらどうしよう。やばい俺! 死してからのモテロード!?
いやちょっと待て。もしかしたら、ここから落ちたら――死ぬ程痛いんじゃないか?
ああ、いやだなぁ。痛いのなんて大嫌いだ。死ねばいいのに。
俺は飛び降りるのが恐くなった。
いやちょっと待て。もし死神が見習いとかで、しかも美少女だったら……?
俺は飛び降りるという行動が神々しく思えてきた。
「よっしゃ待ってろ死神ガール!」
俺は高速で柵を登った。ひゃっほう、何だか人生バラ色だぜっ! 今人生終わるけど!
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