屋上から飛び降りる

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  「バカなことは――」  彼女は俺に駆け寄ってきた。  え、もしかして俺に一目惚れ? あっはは、やめろよ、人が見てるだろ? 屋上の精霊が……。 「やめてぇぇぇぇぇぇ!」  彼女は卑猥な言葉を叫んで――飛び掛かってきた。走り幅跳び。  そして次の瞬間には、彼女は俺の足首を握っている。 「ぇぇぇぇぇぇぇぇェエイ!」  そしてハンマー投げのように、細い腰を捻り、非力そうな腕を振るって、俺を屋上のコンクリへ投げ戻した。 「ねえ! あたしが自殺するんだからきみは自殺しないで!!」 「……はあ?」  訳不明なことを言った彼女に、ついで可憐な目で睨まれた。かわええ。  美少女とのこんな出会い方も、悪くない。  尻餅を着いた俺はそう考えながら、彼女の靡くスカートを今か今かと見詰めていた。  パンチラ! パンチラ!
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