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「ま、まあ、きみと話しても仕方ないし、あたしはもう死ぬわ」
彼女はそう言うが早く、俺に背を向ける。
「え……本当に、自殺する気なのか?」
「止めても無駄よ。あんたと話しても、あたしの意思は変わらないわ」
「――フッ」
彼女は俺の嘲笑に振り向き、「な、何がおかしいの!」と声を上げた。
「接着剤をコンビニで買ったら『温めますか?』と言われた俺をなめるな!」
「あんたそれ食う気だと思われたの!?」
「シャイな俺は見事に首を縦に振ったぜ!」
「バ、バカな……自殺行為よ……!」
「思い出すぜ……、電子レンジがチーンと鳴らずに止まったのを初めて見た」
中身が爆発した接着剤を、何食わぬ顔で袋に詰めて渡された時は驚いたがな。
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