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「……ぇ」
「え?」
あまりにも小さい、呟きのような声。
さすがに聞き取れずに、レスティは聞き返した。
「すげぇよ、レスティ!俺、姉ちゃん以外に初めてあの距離で避けられた!」
「あ、あぁ…うん」
「お前、マジすげぇよ!うっわー、まだドキドキしてる!」
レスティの手を掴み握手をするのかと思いきや、そのまま上下にぶんぶんと振られた。
いや、解ったから離してくれ。
未だに感動して目をキラキラさせるロイドに、多少引きつつもロイドの可能性に、レスティは口元を緩ませた。
「…あ、悪い。興奮しすぎた」
ようやく目を覚ましたロイドは周りを見回す。
2人は一瞬で決着が着いた為、まだ終わってない人が殆どだった。
そんな中。
「ねぇ、降参するー?」
「は…はい…っ」
大鎌を相手の首に纏わり付かせながら、いつもの笑顔を見せるアリアがいた。
相手は顔が青ざめ、今にも倒れそうなくらいに怖がっている。
「…アリアちゃんってさ、恐いな」
「あぁ、ある意味で1番恐いぞ」
そんな会話をしている中、一人喜ぶアリアの姿があった。
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