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カチッカチッカチッ…
ぽーんぽーん
「--時だよ?もう起きなくちゃ…」
誰にも聞こえないこの場所で…。
誰にも見えないこの場所で…。
誰にも分からないこの場所で…。
何時でも、キミを見ているよ?
何時でも、キミに語りかけているよ?
何時でも、キミの傍にいるよ?
それでも、キミは知らないまま。
キミの時が始まった時から、今も、この先も、ずっと先も、例えばキミの時が終わる瞬間も…。
キミは知らない。
キミは気付かない。
だってずっとそうだから。
皆、時に消えて行く…。
皆、先に居なくなる…。
いつもおいてけぼり……。
誰にも聞こえないこの場所で…。
誰にも見えないこの場所で…。
誰にも分からないこの場所で…。
キミの時が始まった時から、今も、この先も、ずっと先も、例えばキミの時が終わる瞬間も…。
キミは知らない。
キミは気付かない。
キミは…………………
「消えるんだ…。」
「--時だよ?もう、終わりだね…。」
fin
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