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輝宗は、山形の最上義守の娘、義子姫を室にむかえた。隣同志だからなんとか仲よくしようというわけだ。もっとも婚姻して安心していると、嫁や婿を足がかりに領土をうばわれることもあるのが戦国時代である。油断はできない。
政略結婚である。政略結婚だから、男も女もかわいそうと思うことはない。
戦国時代の大名家、侍の多くの男女は、その時代にふさわしい覚悟を持っていたものだ。お家のためなら、嫁ぎますという性根を女でもしっかり持っていた。事の次第によっては実家と婚家が敵になって戦うことがあっても、それは運命だ、とわりきっていた。もちろん、そのようなことにならないにこしたことはない。
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