化物の梵天丸

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「小十郎、梵天丸に仕えよ。梵天丸を外にひきずりだせ」 と、輝宗は命じた。それから、叔父実元の子で四歳になる藤五郎と六歳になる原田一族の左馬助を遊び相手に選んだ。藤五郎は、負けん気の強い子である。左馬助はやさしい子である。 さらにもう一人、草履とりに泥松をつけた。これは気のきいたすばしっこい子で七歳であった。
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