雪道

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未だ降り続く雪は、世界を更に白く染めていく。 家につく頃には、道はうっすら白くなっていた。 家に入ろうとしたその時、不意に後ろから声をかけられた。 「お、香織」 父だった。 「あ、お父さん。びっくりさせないでよ」 二人一緒に笑った。 笑い声が無くなり、父が口を開いた。 「寒いし、中に入るか」 私は肯定した。 「うん」 父が鍵を開け、中に入っていく。 私もそれに続く。 「ただいまー!」 私と父が声を合わせていった。 少し恥かしい。 奥からは母の声がしっかり返ってきた。 「お帰りー」
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