見えない星と見える星

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猫「細菌は?」 マネキン「化学反応して生活してるらしいし」 猫「じゃあ化学反応おこせたらイノチがあんのか?」 マネキン「いや・・・」 確かめようがない。言われてみれば、生き物とそうでないものの区別は曖昧なものだ。 現に生き物の種類の境界線だって怪しい。 猫「イノチなんてのは存在するかどうかわかんねーんだよ。」 マネキン「・・・。」 猫「世の中わかんねーことだらけさ。だからまずやってみろよ。誰かの決めた道に沿って歩くなんてもったいねーよ。まあ、それが一番楽だからみんなそうするんだろうがな。」 マネキン「・・・。」 腕に力を入れる。 するとギギギという音とともに右腕が浮いた。 猫「だから言ったろ?やってみろって。」 猫はにんまりと笑った。
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