高校二年-春-

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「うえぇ…一番前とか何も出来ねェジャン」 ガックリ肩を落とす俺。…当たり前だッ! 飴も食えねェし寝辛いし遊べねーし、携帯弄れねェし…ほんと最悪! 落胆する俺を見て、肩揺らし笑うハチ。 「ドンマイ、フミ」 他人事だと思ってー…コイツ。 「ハチ、俺と……」 ――――ガラッ。 「おーっす!ふっみ……きィィイイ!!」 物凄い音と共に現れた巨体。 誰かと認識する前に身の危険を感じ、直ぐ様逃げれる様に椅子の上にしゃがみ込む。 ギリギリ迄引き付けて……、 椅子を相手との間に挟むように降り、そのまま教壇近くまでダッシュ。 机と机の間を走るから、たまに誰かの鞄を蹴った。 謝ってる余裕は無い、…だって相手も運動神経が良いから。 ホラ。 椅子に突っ込んで怪我すると思ってたのに、寸前でジャンプして椅子を避けて教卓を背にして次の攻撃を窺う俺を楽しそうに見詰めてる。 (マジこっえーよ、マジ!)
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